
ローソク足の基本:陽線とは?
投資の世界では、複雑な情報を分かりやすく伝えるために、様々なグラフや図が用いられます。その中でも、ローソク足チャートは、資産の価格変動を時系列で表す代表的な方法として広く知られています。一本一本のローソク足は、まるでロウソクのような形をしており、一定期間(例えば1日や1時間など)の間に、価格がどのように推移したのかを視覚的に示してくれます。
ローソク足は、始値、終値、高値、安値という4つの重要な価格情報を一目で把握できる点が特徴です。始値と終値は、ローソク足の胴体部分の長さで表され、胴体が塗りつぶされている場合は終値が始値を上回ったことを、白抜きになっている場合は終値が始値を下回ったことを示します。
終値が始値よりも高い状態のローソク足は「陽線」と呼ばれ、市場では一般的に買い手が優勢であったと解釈されます。陽線は、その期間中に市場参加者が価格の上昇を見込んでいたこと、つまり買い圧力が強かったことを示唆しているからです。反対に、終値が始値を下回る場合は「陰線」と呼ばれ、売り圧力が強かったことを示します。このように、陽線と陰線を見分けることで、市場全体の動向や勢いをある程度予測することができます。