
日米FTA – 太平洋を越えた経済連携 –
- 協定の概要2007年6月30日、日本と地理的に近い関係にある韓国とアメリカ合衆国は、自由貿易協定(FTA)を締結しました。この協定は、「大韓民国とアメリカ合衆国との間の自由貿易協定」という正式名称で、一般的にはKORUSFTAと略称されます。その後、2010年12月初旬には、内容を補足するための追加交渉が行われ、協定がより強固なものとなりました。KORUSFTAは、発効から5年以内に、両国間で取引される品目の実に95%に関税を撤廃することを目標とした、非常に大規模な経済連携協定です。これは、両国の経済関係を大幅に強化し、貿易や投資を促進することを目的としています。具体的には、農産物、工業製品、サービスなど、幅広い分野で関税が段階的に引き下げられていくことになりました。この協定は、単に経済的な利益をもたらすだけでなく、日米韓の関係においても重要な意味を持ちます。安全保障の面でも協力関係にある両国の結びつきが強くなることで、北東アジア地域の安定にも寄与することが期待されています。また、KORUSFTAは、日本を含む他のアジア太平洋諸国にも大きな影響を与える可能性があり、今後の地域経済統合の行方を占う上でも重要な試金石と言えるでしょう。